What…for 〜冷たい指先〜

 

 頬に触れる冷たい指先。

 君の細く長い綺麗なそれ。

 その指で。

 甘い声で。

 ねぇ、愛して?

 そう・・・ずっと思っていたのに。

 

――――冷たい指先――――

 

 誰よりも、何よりも彼が好きだった。

 全てを失ってもいい程に愛しくて。

 存在そのものが“キラ・ヤマト”を構成していた。

 けれど、君はそうじゃなくて。

『ごめん。呼び出された』

 僕が想う三分の一も想ってくれていなくて。

 擦れ違う。

 段々と広がる距離。

 一言謝って向けられる背中。

 そんな――――何もかもが苦しくて。

 だけど、触れて来る指先は優しく、いつも通りで。

「この心が凍ってしまったら、僕はラクになれるかな?」

 どうして、あんな人を好きになってしまったのだろう。

 浮かび上がる一つの想い。

 それは日増しに酷くなって。

『キラ、ただいま。・・・電気も点けないで、どうしたの?』

 普段なら、嬉しいはずの彼――――アスランの帰宅も、今一喜べずに。

『キラ――――

 触れられる瞬間、

『やっ・・・』

 触らないでっ!!

 僕は初めてアスランを拒絶して。

『・・・っ、キ、ラ・・・?』

 自然と口から出た言葉は、

――――本気で言っているのか?』

 だとしたなら、ふざけるな。

 どれだけ俺がお前を想っているか、知りもしない癖に。

 彼を怒らすには充分過ぎて。

 

そこから、長い夜が始まる・・・。

 

END.

毎年恒例のそあらさん誕生日企画。

今回は・・・表使用のザラ×キラを少々。

相変わらずの文章力のなさでツラツラ書いて行きたく。

ああ、最初にザラさんを呼び出したのは、

勿論カガリ嬢。一応アスランは彼女のSPなので。

お題協力元は此方

よりぬきお題『冷たい指先』使用

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