月ニ咲ク華

 

毎夜見る夢は、ただただ切なくて、俺はいつも“彼”の名を呼んで飛び起きる事しか出来なかった。

 

――――別れよう――――

 

言葉と呼べるかわからないぐらい短い言葉に毎夜悩まされ、朝方は自分のの名を呼ぶ声で目覚める。

そんな事を繰り返していたある日、

「これを私にですか?」

俺の名前が書かれた一枚の銀プレートが渡された。

どうやらイージスに引っ掛かっていたらしい。

「有難うございます・・・」

その銀プレートをお礼の言葉と引き替えに受け取ると、不意に裏返した。

瞬間。見たものは、

『君を想う。例え一緒にいられなくても、僕は君のもの』

たった三行の文字列だった。

差出人は当然、

「K・Y」

キラ・ヤマト。

俺の大切な想い人。

そっと贈られて来たプレートを胸元に持っていくと、それを抱き締めた。

 

 

部屋に戻ると、

「イザーク。どうして此処に・・・」

同じクルーゼ隊のイザーク・ジュールが待っていた。

俺はイザークに気付かれない様に首から掛けているプレートを服の中へ落とす。

だけど、

「貴様、今何を隠した?」

一瞬の差で気付かれてしまったらしい。

「あの・・・、コレは・・・」

慌てて言い訳したが、間に合わず、

チャリ・・・と云う音と共に、プレートは再び姿を表した。

「ほぉぉ・・・。それが俺に見られては困る物の正体か・・・」

イザークはプレートを冷めた目で見ると、

「君を想う。例え一緒にいられなくても、僕は君のもの・・・か・・・。くだらないな。貴様はこんな物を大切に・・・チェーンまで通して身に付けているのか」

プレートの文字を読み、感想を洩らした。

俺はその感想に苦笑しながら、イザークの手からプレートを取り上げた。

そして、

「コレは何もない月に咲いた華からの贈り物なんでね。くだらない物でも、外す気はないんだ・・・」

笑いを含んだ口調で答えた。

そう。

コレ(プレート)は、やっと振り向かす事が出来た華からの贈り物。

例え、本人が別れを望んだとしても、俺は別れる気なんてないし、別れたいとも思わない。

きっと、永遠に・・・。

 

END.

 

これも古過ぎて、目が痛いです。

あの、つうかアスランさん。

ハズイ事言い過ぎです。赤面ものですよ!

でも・・・この話も記念と云う事で、

少しの訂正だけにしておきます。

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