手を繋いで

 

 クリスマスはいつも彼の家と。

 それは昔から決まっていた事で。

 今も変わらず、そうであると思っていた。

「悪い。今年はカガリと過ごす事になりそうなんだ」

――――っ・・・。そう・・・なんだ」

 クリスマスまで、あと二日・・・と迫った夜、謝られるまでは。

 

――――手を繋いで――――

 

 頭の端ではわかってた。

 今年は・・・今年からは、彼と過ごせなくなる事を。

 朧気ながらも、理解していたはずなのに。

 何処かで、アスランなら僕を選んでくれる・・・と信じていた。

 カガリを取るはず、ないって・・・。

 だから、

『ゴメンな、キラ! でも外せない会議で。どうしてもアスランが必要なんだ』

 彼女にそう言われた時も、頷きながらも思考は納得していなかった。

 

 ――――一人でクリスマス過ごすのって、初めて・・・。

 

 それでも、何も変わらないままクリスマスはやって来て。

 冷たい雪がハラハラ舞っている中、

「・・・っ、寒・・・っ」

 僕は一人で歩いていた。

 けれど、

「こーら。キラ、今まで何処行ってた? 日付変わるだろう」

――――っ・・・、アス、ラン・・・? 何で・・・」

 家の前に着いた時、そこに彼がいて。

「会議なくなってさ。夕方から、ずっと待ってた」

 驚きで一瞬声を失う。

 でも、

「夕方って・・・何時から・・・っ」

「・・・四時ぐらい?」

「七時間半近くも、そこにいたの?!」

 雪で濡れた肩や髪を見て、慌てて駆け寄る。

 瞬間、

「一緒に過ごしたかったから・・・。いつ帰って来るかもわからなかったし。だから・・・」

 抱き締められて。

 不意に移った冷たい体温に涙が溢れ、

「・・・っ、有難う。アスラン・・・」

 彼の優しさに、それは頬を伝った。

 

僅かな時間だけでも、大切な人と・・・。

Merry Christmas!

 

END.

 

いーまーごーろー。

すみませ、すみませ、すみませー!!

次こそ期限内にー!

今回は、何故か暗いクリスマス。

こんなクリスマスもあったって、良いじゃないって事で。

結構書いていて楽しかった・・・!

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