手当て

 

 ガッシャンッと云う音と共に、部屋に置いてあった花瓶が割れ、次に、

――――っ」

 小さな悲鳴が聞こえた。

 その音と噛み殺した声に、一つ溜め息を吐いて、

「イザーク、今度は花瓶かよ。勘弁してくれよ」

 部屋を荒らした本人の元へ歩み寄ると、

「うるさい、貴様には関係ないだろうが!」

 掌を切り出血しても尚、俺を睨み付けて来るイザークの手を取る。

 そして、

「関係あるんだよ。此処は俺の部屋でもあるの。それに・・・」

「なっ――――

 傷口にそっと口付けて、血を舐め取った。

 瞬間、

「ディアッカ!?」

 驚きの声が口から洩れるが、

――――っん」

 それさえも唇で塞いで、大人しくさせると、

「お前が怪我したら、俺が嫌なんだよ」

 耳元で囁く。

 それは、

『おい、ディアッカ・エルスマンと云うのは、お前の事か』

『ああ・・・、そうだけど?』

 初めて会った時から伝えたかった言葉の一部。

『俺はイザーク・ジュール。今日から、同室になる。宜しく』

 まだ全てを伝える訳にはいかないけど、

「俺の怪我で、何故お前が嫌な気持ちになる」

「ああもう、イザークって結構鈍いのな。・・・好きだからだろ。お前の事が」

 これぐらいなら、許してくれるよな。

 そう心の中で囁いて、手当てした手に唇を落とした。

 

 

此処から、新たな一ページが始まる

 

 

END.

 

ディアイザもどき。

スミマセン。ちょっと暇だったので、書いてみました。

何処がディアイザだよ、とか云う言葉は、閉まって置いて下さい。

本人が一番良くわかってるんで。

 

こんなんで、本当にゴメンナサイ;

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