Souls resting in heaven

 

 不安に揺れる瞳に安堵を与えたいと思った。

 華奢な躰を抱き締めて。

 無理しなくていいんだ、と伝えたかった。

 けれど、

『何て表情(かお)してるの?』

 カガリが心配するよ・・・。

 それを口にするには、距離が遠過ぎて。

(彼女とは何でもないよ)

 俺はキラが好きなんだ。

 届くのに届かない。

 そんな“あと少し”が歯痒かった。

 

――――Souls resting in heaven――――

 

 カガリを抱き締めたのは、ほんのちょっとした気の迷いだった。

 上手くキラと話せず戸惑って。

 どうしていいかわからなかった時、

『大変だな・・・お前も』

 声を掛けてくれた彼女が、余りにも自分と似ていて。

 その上、笑った顔が無邪気だった頃のキラに重なって見え、

――――アス、ラン・・・?』

『すまない、少しだけ・・・』

 キラの代わりになって。

 気が付けば腕の中に閉じ込めていた。

 だけど、

『あ・・・、ごめん。邪魔した・・・っ』

 それが間違いで。

 まさかキラに見られるなんて、思ってもいなかった。

 あんな、

『キラ、誤解なんだ・・・っ!』

『何が? どう誤解だと言うの?』

 彼女を裏切るの!?

 傷付いた表情なんてさせたくなかったのに。

 追い掛け捕まえた彼は言い訳を聞いてくれず。

 

 僕は大丈夫だから。

 一人で平気だから。

 労わらないで、気にしないで。

 

 安まる事を知らないキラを更に苦しめてしまう結果となり。

 手すら差し伸べられない俺は――――・・・。

 

ドウシテコンナ愚カナンダロウ。

 

END.

 

まだまだ擦れ違い続ければ良いよ(何様)。

・・・ちょっと格好良いアスランが書きたい。

実は腹黒帝王俺様横暴なアスランも結構好き。

と云うか、そっちの方が好み。黒いの大好きー!

今回はリハビリを兼ねて。また更新再開したいでつ。

 

因みに「安まる」は「安らか」から取ってみました。

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