PRAYER

 

 僕は彼の瞳に弱い。

 どんな不満も抗議だって、視線を絡ませて見詰められたら何も言えなくなって。

 結局流されてしまう。

 でも・・・最近気付いたんだ。

 目を見なければ逃げられるんだ、って。

 

――――PRAYER――――

 

 引き止めて欲しいからとか、気を引きたいからとか。そんな気持ちはもうなかった。

『・・・は?』

 彼にしたら突然だっただろうけど。

「別れよう」

 自分の中には数日前・・・ううん、数ヶ月前からあった想いで。声は震えなかった。寧ろこれで楽になれるのかと思うと安堵の溜め息すら出て来そうで。

『何言っているの、キラ』

 嘘でも悲しい事言わないで、なんて。心にもない事を言えるアスランはやっぱり凄い人って、どうでもいい事を考えながら言葉を紡ぐ。

「だって・・・このままいたって、僕はずっと“その他大勢”でしょ? 初めはそれでもいいかなって思ったけど本気で好きだって気付いたから。だからこそ終わりにしようって思って・・・」

 今までありがとう、バイバイ。

 受話器の向こうで息を呑むのがわかった。けど此処で続く言葉(こえ)を聞いてしまったら全てが駄目になってしまいそうで。

『キラ、お前・・・本気で・・・っ』

 付き合い始めて三年。初めて耳にした彼の焦った様なそれに、もう一度『バイバイ』と言って。携帯のボタンを押した。無機質な――――通話終了音が涙を誘った。

 

 告白したのも別れを切り出したのも僕。

 アスランはいつだって冷めた感じで、好きとも愛しているとも言わなかった。

 ただ・・・髪を撫でる手は優しく、名前を呼ぶ声は静かで。

 一緒にいられるのなら、何だって構わないって思ってた。

 だけど、人は貪欲で。

 物足りなくなってしまった。

 その結果が・・・コレ。

 

 ――――かみさま、かみさま、どうか・・・。

 

 降り出した雨が、心に染みて。

 冷たかった。

 

Next?

 

ひーん! 難しい!

何で上手く行かないの。

人様の文章力と世界観が羨ましいと思いつつ

取り敢えずシリアスです。

久々の更新がコレってどうよ、五月さん。

続き読みたいなんて言って下さる方は拍手にでも。

 

知っている方は知っていると思いますが、

「alice U」から書き方が劇的に変わりまして。

この書き方するのが凄く久し振りで・・・楽しかったです。

使い方を分けられたらイイナと思う今日この頃なのでした!

 

(2007.06.07 修正)

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送