Noise

 

 可笑しいとは思っていた。

 何度呼んでも気付かない彼。

 僅かな音に、過剰に反応して。

 ずっと・・・変だとは思っていたけれど。

 気付かないフリをしていたんだ。

 

―――― Noise ――――

 

 聞こえてないの?

 そう言った言葉に振り返った一騎。

 しかし、

「聞こえてるけど・・・?」

 口の動きを読んだのか、的確に返事を返されてしまって、何も言えずに。

「・・・なら、いいんだ」

 苦しそうに伏せられた顔を、唇を噛んで見ているしかなかった。

 

――――誰ガ“王子様”ナンダ・・・――――

 

 シミュレーション中、一騎が喋る事はなく。

 脳が直結しているにも拘わらず、心が淋しくて。

 僕らしくない・・・と思いつつも、

『一騎・・・』

 彼に声を掛けて。

 言いたい事があるんだ・・・。

「・・・何・・・? 総士――――・・・」

 目の前にある躰を抱き締めて。

『・・・一騎。僕はずっと・・・』

 君が好きだった。

 小さな告白をした。

 だが、

「え・・・? 総士・・・何て・・・?」

 ザァーと云うノイズに邪魔されて。

 口にした言葉は、

 

 ――――好きだよ・・・。

 

 伝わらなかった。

 

END.

 

まだまだ続きます。

裏は・・・なさそうです。

希望者は拍手にて、どうぞ。

コメント下さ・・・い・・・。

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