狂う程の愛を

 

 殺してしまいたいと思う程の愛情。

 それは、日増しに強くなるあいつへの想い。

 届かない、伝わらない、甘い狂気。

 

――――狂う程の愛を――――

 

 好きなんて、軽々しく言えないくらい好きで。

 彼の名前を呼ぶのでさえ、声が震えるくらい緊張して。

 一部でも、一瞬でも、触れる事さえ穢してしまいそうで恐かった。

 それくらい、俺はあいつ――――総士を想っていた。

 例え、言葉が・・・気持ちが伝わらなくても。

 彼を想う事が出来れば、それだけで満足だった。

 なのに、

『一騎くん・・・想うだけじゃ、何も伝わらないんだよ・・・?』

 言われた言葉に、心動かされて。

 

 ――――総士・・・。

 

 いつからか、物足りなくなった。

 あいつの心が欲しいと。

 そう思う様になったんだ。

 手を伸ばしても、届かないとわかっているのに。

 無駄に足掻いて。

 不様になって。

 だからあの日、

『総士・・・、話があるんだ・・・』

 あいつを呼び出して、俺は・・・。

 

END.

 

総一アンソロ3用に書いていたお話。

結局色々あって、中途半端になってしまいました。

この続き、出来たらUPして行きたく思います。

コソリと・・・鼓さんに捧げます・・・(待て)。

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