君と出逢えた、その事実
「動くな、撃つぞ」
フェイズシフトダウンした機体を追って降り立った名も無き島で出逢った、ストライクのパイロットは、
「――――っ。いつの間に後ろへ・・・?」
「さぁな・・・」
軍人とは思えない華奢な躰、折れそうなぐらい細い手足、穢れなんて知らないだろうアメジストの瞳を持った、美しい少女にも似た少年だった。
抵抗する為、後ろ手に縛り上げながら、
「お前、名前は?」
俺を睨み付けて来るストライクのパイロットに名を問う。
だが、
「あなたに名前を教える必要なんて、ありません」
そう簡単に教えるはずもなく。
「答える気がないのならば、答える気が起こる様にするまでだが?」
自分の考え通りに進んでいる事に、にやりと不敵な笑みを浮かべ、再度問い掛けるが、
「絶対に言いませんから」
相変わらず、答えは“NO”で、さらに口元の笑みが深くなる。
しかし、奴は気付いていなくて。
「そうか・・・。ならば、実力行使だな」
俺は音も立てずに立ち上がると、上目遣いに睨み付けるストライクのパイロットの顎を持ち上げ、荒々しく唇を塞いだ。
瞬間、形のいい瞳が限界まで見開かれるが、気にする事なく舌を侵入させ、逃げ打つ躰を抱き寄せて、自分自身が満足するまで口腔を犯した。
そうして、やっと聞き出したあいつの名前は、
「キラ・ヤマト・・・」
“可憐”と云う言葉を思い浮かばすに、十分なものであった。
TO BE NEXT・・・?
『voluptuous』から抜粋。
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