忘却の桜

 

 離れたくない。

 別れたくない。

 ずっと一緒にいたい。

 そう望む事が罪と言うのなら、

「・・・キラ・・・?」

「ゴメン、アスラン・・・。ゴメン・・・」

「何言ってるんだ? キラ?」

 僕は、

「こうするしかないんだ。だって・・・」

「やめろ、キラ!」

「無理だよ。やめられない。ゴメンネ・・・」

 窓ニ、足ヲ掛ケテ。

――――キラッ!!」

 手ヲ離セバ、躰ハ落チルノミデ。

「ゴメン・・・」

 どうすれば、いいのだろう。

 

 ――――舞い散る桜花は、記憶を消して。

 

 記憶なんて要らない。

 君と共にいられないのなら。

 あっても仕方ないだけだから。

 捨ててしまえばいい。

 そうだろう・・・アスラン・・・。

 

 ――――気が付けば。

 

 自分が誰かも、わからなくなっていた。

 

To Be Next.

『忘却の桜』より抜粋。

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