ファフナー

 

 “俺達とファフナー、どっちが大切なんだ?”

 その問い掛けに返って来た返事は・・・。

 

――――Fafner――――

 

 信じられなかった。

 どうして、そう平然と言えるのか。

 わからなくて。

 信じたくなくて。

「本気・・・なのか・・・、その言葉・・・」

 表情を崩さない彼の胸倉に、気が付けば掴み掛かっていて。

「嘘を吐いて・・・どうするんだ?」

――――っ」

 告げられた言葉に、

「ふざけんなよ・・・!」

 総士・・・っ!!

 吐き気すら憶えて。

 

僕ハ、一騎サエ無事ナラバ、他ハドウダッテイインダ。

 

「ふざけてなんかいない」

 本気で言っているんだ。

 そう口にした彼を、

「総、士・・・っ!」

 思い切り、突き飛ばした。

 けれど、

 

他ノ誰ガ亡クナロウト・・・。

 

 総士の想いが揺らぐ事はなく。

 不意に重ねられた唇。

 割り入って来た舌の感覚。

 全てに眩暈までも感じて。

 パシィ・・・ッ。

 正気を取り戻した時には、総士の頬を叩いていた。

 でも、

「俺は・・・悪くないからな・・・っ」

 それについては謝りもせずに。

『僕は、一騎さえ無事ならば、他はどうだっていいんだ』

 ただ・・・先刻の――――冷たい彼の言葉を、頭の中でリピートさせて。

『他の誰が亡くなろうと・・・』

 僕には関係ない。

 確かな優越を・・・感じた。

 

END.

 

9話の(自分なりの)補足。

多分、一騎くんが驚いていた理由らしきもの。

如何ですか・・・?

と云うか、総士さんの服がヤバかった・・・っ。

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