Cry of Pain

 

 もうすぐ三度目のクリスマスが巡って来る。

 約束の日から一年経った今。

 彼は帰って来るのだろうか・・・。

 

――――Cry of Pain――――

 

 必ず帰って来る。

 二年で全て終わらせて戻って来るから・・・待っていてくれ。

 そう言われたクリスマスの日。

『わかった。俺・・・待ってるから・・・』

 頷いた自分。

 彼が“必ず”と言った事は“絶対”だと、勝手に信じて。

 ひたすら待っていた二年。

 ただ・・・約束の日を楽しみにしていたのに。

 連絡もなく、帰って来なかった幼馴染。

『きっと皆城くんは帰って来るよ! 好きなんでしょう? 信じて上げなきゃ。ね・・・一騎くん』

 目の前が真っ暗になって。

『ああ・・・。総士の事、待つよ・・・』

 遠見の言葉だけが、救いだった。

 

 ――――声を上げて、泣き叫んで。

 

 それから一年。

 何度も励まされ。

 たった十秒ちょっとの総士の声が聞きたくて、彼の部屋の電話を鳴らして。

『皆城です。ただ今出掛けております。ご用のある方は用件をどうぞ』

 懐かしい声に、

「・・・総士・・・。俺・・・ずっと待ってるから」

 泣きそうになりながらも、

「今も・・・好きなままだから」

 俺は大丈夫。

 何年でも待ってる。

 “大丈夫”と口にして。

 また・・・クリスマスがやって来る。

「・・・待たせて悪かった・・・」

 ただいま。

――――っ。総士・・・っ!」

 お帰りなさいっ。

 今年は、愛しい人を連れて・・・。

 

Happy Happy Christmas!

 

END.

 

総一でクリスマス。

私的に好きな感じです。

いや・・・こんな設定で書きたかったのですよ。

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